「FASに転職するなんて、やめとけ」という言葉を聞いたことはありますか?
こんにちは。BIG4 FAS出身の公認会計士 くまの助です。
確かにFASでは、業務としてM&Aや、事業再生、フォレンジック(不正調査)を行うため、業務の重要性・緊急性が高く、労働時間が長くなりがちです。
しかし、FASは業務に求められる専門性が高いことからスキルアップが見込まれ、かつ、平均年収も1,000万円超と高収入であることから、人気の職種でもあります。
この記事では、FASのメリットとデメリットを詳しく解説しています。
年収、働きがい、働き方など、FASの詳細について、私の経験を踏まえて解説します。特にFASへの転職を検討しているの方はぜひ最後まで読んでください。
なお、FASへの転職をスムーズに行うためにはFASへの転職に強い転職エージェントの利用をおすすめします。
公認会計士の方はマイナビ会計士、それ以外の方はビズリーチを活用することで、FASの情報収集を効率的に行うことができ、転職の成功率を高めることが可能です。
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くまの助(Twitter)
・大学在学中に公認会計試験に合格。
・BIG4監査法人で監査業務に従事した後、BIG4 FASへ転職し、M&A業務に従事。
・独立開業後も、継続してM&A業務を行っている。
FASはやめとけと言われる理由とは?
FASへの転職を考えている方であれば、「FASはやめておけ」という声も耳にしたことがあるでしょう。
なぜ、FASはやめておけと言われるのか、その理由を解説します。
FASとは?仕事内容と企業環境について
FAS(Financial Advisory Service)とは、M&Aアドバイザリーやリストラクチャリング、フォレンジック等の業務を行っている会社です。
代表的な会社としては、BIG4(Deloitte、KPMG、PwC、EY)のFASで、下記の通りです。
- デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)
- PwCアドバイザリー
- KPMG FAS
- EY SC(EY ストラテジーアンドコンサルティング)
FASの特徴としては、他の業務と比較して特化したM&Aや事業再生等のファイナンス領域に関する知識が求められ、かつ、急速に変化するビジネス環境に対応する柔軟性が必要とされます。
そのため、自己成長を求める人々にとっては魅力的なフィールドと言えますが、それと同時に高度な専門性とスキルが求められます。
FASの実態:なぜ激務と言われるのか
「FASは激務」という声があるのはなぜでしょうか。それは、FASがプロジェクトベースの仕事であり、プロジェクトの期間や規模によっては長時間労働が必須となることが多いからです。
基本的にM&Aや、事業再生、不正調査業務はクライアントにとっては社運をかけた一大イベントであることが多く、限られた期間で検討する必要がある業務ばかりです。
そのため、FASでは長期間労働で短納期の業務に対応することがどうしても多くなります。
また、FASの業務はクライアントのビジネスや戦略に深く関与する重要な業務であることが多く、結果を出すプレッシャーも大きいです。これらの要因が、FASが激務とされる大きな理由となっています。
FASで働く時間的・精神的な負担の実情
FASで働くということは、複雑なM&A業務や事業再生、不正調査業務を学び、それに対応する戦略を立て、クライアントの期待を超える結果を出すことが求められます。
これは時間的、精神的に大きな負担となることも少なくありません。
しかし、それでもFASに留まる人々がいるのはなぜでしょうか?それはFASには、大きな負担を乗り越えるだけの価値があるからです。
次の章では、FASの仕事内容と年収水準について詳しく解説します。
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FASの仕事内容と年収水準
FASで働くということは、確かに時間的・精神的な負担が伴いますが、その見返りとして得られるものも大きいです。
ここではFASの業務内容と年収水準について詳しく見ていきます。
FASの業務の中で専門知識を活かせる領域とは
FASでは、主にM&Aアドバイザリーや事業再生、フォレンジック等の業務を行います。
これらの業務は高度な専門知識と経験を必要とし、特にファイナンス、会計、税務、法務などの知識が活きる場面が多いです。
例えば、M&Aアドバイザリーでは、買収交渉、買収先の財務状況の分析(デューデリジェンス)や株式価値評価、買収後の統合(PMI)などに関わります。
事業再生では、事業計画の立案や資金調達、ステークホルダーとの交渉などが求められます。これらの業務は、専門的な知識がなければ遂行することが難しいものです。
FASの年収水準は?
FASの年収は、一般的に他の部署と比較しても高めに設定されています。
具体的な数字は、業績や役職、勤続年数などによりますが、スタッフとして入社した場合でも年収700万円以上、経験者では年収1,000万円以上を得ることも珍しくありません。
参考までにBIG4 FASの年収水準は下記の通りです。
BIG4 FASの年収水準
職位 | 経験年数 | 年収 |
---|---|---|
スタッフ | 3~4年程度 | 600~800万円 |
シニアスタッフ | 3~4年程度 | 900~1,200万円 |
マネージャー | 3~4年程度 | 1,200~1,800万円 |
シニアマネージャー | 3~4年程度 | 1,600~2,100万円 |
ディレクター/パートナー | – | 2,500万円~ |
ただし、これはあくまで平均的な数値であり、実際の年収は様々な要素により異なるため、必ずしも全てのFASがこの水準の報酬を得ているわけではありません。
FASの仕事に対する金銭的リターンに魅力はあるのか?
FASの仕事は厳しさと報酬のバランスが非常に重要となります。激務と言われるFASですが、その反面、手に入る報酬や、得られる経験・スキルは大きいのです。
特に、FASの業務経験はM&Aや事業再生といった難易度の高い業務に関わることができ、その経験は今後のキャリアに大きな影響を与えます。
また、高い報酬はあくまでその結果であり、それに見合うだけの価値があると考えられます。
しかし、これらの条件が「魅力的」であるかは、あなた自身の価値観やライフスタイルによります。負担とリターン、それぞれをしっかりと理解した上で、FASへの転職を検討することが重要です。
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FASでキャリアアップするための知識とアドバイス
FASでの経験は、その後のキャリアに大きな影響を与えます。しかし、ただ過酷な労働をこなすだけではなく、意識的なキャリア設計が重要となります。
ここでは、FASでの昇進の可能性やネクストキャリア、成功する人の特徴について掘り下げていきます。
FASでの昇進の可能性と昇進するための条件
FASでは、パフォーマンスと成果が直接評価に反映されます。これは高い報酬を得るためだけでなく、プロモーション(昇格)するためにも必要な条件です。
実際、FASで成果を上げることができれば、早期に昇格やキャリアアップを果たすことも可能です。
昇格するための条件は、業績を上げるだけでなく、リーダーシップやコミュニケーション能力、クライアントとの信頼関係を構築することが重要となります。
FAS出身者が選ぶことの多いネクストキャリア
FASの出身者が選ぶことの多いネクストキャリアには、事業会社の経営企画部やM&A関連のポジション、投資銀行、投資ファンドなどがあります。
これらはFASの経験が活かされやすく、またFASの経験があることでそのポジションへの転職の道が開かれます。
また、コンサルティングファームへの転職もよく見られます。FASの経験があると、M&A戦略の策定や、ビジネスデューデリジェンス、PMIなどにおいて大きなアドバンテージを持つことができます。
FASで成功する人とそうでない人、その違いとは
FASで成功する人は、高い専門知識と技術だけでなく、強い精神力と適応力を持っています。
高いパフォーマンスを求められ、さまざまな課題を解決するための論理的な思考が求められます。これに対応できる人がFASで成功すると言えます。
逆に、単純な作業の繰り返しや定型的な業務を好む人、変化に対応するのが苦手な人にとっては、FASは厳しい環境となるかもしれません。
FASでの成功は、あなたがどれだけ自己成長を求め、挑戦を楽しむことができるかによります。それがFASでの成功への道と言えるでしょう。
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FASへの転職を考えるあなたへのアドバイス
FASへの転職を考える場合、そのメリットとデメリット、必要なマインドセットと対策方法、成功への秘訣とステップを理解することが重要です。
FASへの転職、そのメリットとデメリット
FASへの転職には大きなメリットがあります。その一つがスキルアップの機会です。具体的には、M&Aや事業再生に関する知識を深め、その分野で専門的なスキルを獲得することが可能です。
また、高い報酬水準も魅力の一つです。
一方で、デメリットも明確に理解しておく必要があります。
FASは激務と言われ、残業時間が多くなる可能性があります。また、求められる業績に対するプレッシャーは厳しく、上司も厳格になることがあります。
一方で、最近はどのファームも働き方改革の影響で稼働時間自体は短縮傾向にあります。
FASで働くためのマインドセットと対策方法
FASで働くためには、長時間の労働に耐えうる体力と精神力、そして自分自身の健康状態を管理する能力が必要です。
また、常に高いパフォーマンスを発揮し続けるためのモチベーション維持や、自己学習や研鑽が重要となります。
そのためには、適度な休息やリラクゼーション、適切な食事などのライフスタイル管理が重要です。また、ストレス対策として、趣味やスポーツなどを持つこともおすすめします。
FASへの転職を成功させる秘訣と必要なステップ
FASへの転職を成功させるためには、まず自分のキャリア目標とFASでの職務内容がマッチしていることを確認することが重要です。また、FASの業界特性を理解し、自分が求められる役割を明確に把握することも必要です。
転職活動においては、適切な転職エージェントを利用することをおすすめします。専門的な知識とネットワークを持つエージェントは、あなたの転職活動を有利に進めることができます。
また、自己PRや面接対策も重要なステップとなります。自分の経験やスキル、強みを明確に伝え、どのようにFASの仕事に活かせるかを具体的に示すことが求められます。
FASへの転職は確かに困難な面もありますが、それを上回るメリットも多く存在します。成功のカギは、自分自身の目標とFASでの仕事内容がどれだけマッチしているか、そしてそのためにどのような準備と対策を行うかにあります。
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FASへの転職をサポートする転職エージェントの紹介
転職エージェントは、転職活動の成功を大いに助ける存在となります。
特にFASへの転職を考えている方にとっては、その選び方や利用するメリット、成功するコツを理解しておくことが重要です。
FASへの転職を成功に導くエージェントの選び方
エージェントの選び方は、そのエージェントがFASの業界に強いかどうかがポイントとなります。FAS専門のエージェントであれば、FAS業界の特性や最新の求人情報、業界動向などを詳しく知ることができます。
また、エージェントの対応やサポート体制も重要です。具体的には、自分の転職活動をきちんとサポートしてくれるか、迅速で丁寧な対応をしてくれるかなどを確認しましょう。
FAS転職におすすめの転職エージェントの一覧
現在、多数の転職エージェントが存在しますが、ここではFASへの転職に強いエージェントを2つ紹介します。
マイナビ会計士
マイナビ会計士は、公認会計士専門の転職エージェントです。
FASをはじめ、公認会計士向けの非公開求人を多数保有している点に特徴があります。
私も、マイナビ会計士を利用していましたが、担当の方がFAS業界にかなり詳しく、BIG4の動向や転職マーケットの状況を含めて、色々な話を聞くことができました。
担当の方が業界に詳しいというのは、非常に重要です。
また、マイナビ会計士では、履歴書や職務経歴書の添削や、面接対策などのサポートが充実しており、転職が初めての方でも安心して利用できるようになっています。
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ビズリーチ
ビズリーチは、CMでもおなじみですが、ハイクラスの転職を目指す人におすすめの転職エージェントです。
幅広いハイクラスな求人がヘッドハンターから届きます。もちろんFASも含まれています。
私も利用したことがあるのですが、FAS出身のヘッドハンターもいますので、M&A業界や会社の詳細な話を聞くことが可能です。
また、求人はハイクラスのものが多く、FAS以外のハイクラス求人(戦略コンサル、投資銀行、商社投資部門等)に興味がある方におすすめです。
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転職エージェントを利用するメリットと成功する転職活動のコツ
エージェントを利用するメリットとしては、業界特化の情報提供、個別のキャリアアドバイス、応募先との交渉などが挙げられます。これらは一人で転職活動を行う際には得られないものです。
成功する転職活動のコツとしては、まず自分のキャリア目標を明確にすることが大切です。
次に、その目標に沿ったエージェントを選び、アドバイザーとのコミュニケーションを密に取ることが求められます。
エージェントは転職成功のパートナーとなるため、自分の希望や条件をしっかりと伝え、一緒に最適な転職先を見つけていくことが重要となります。
FASは”やめとけ”と言われる理由?実体験から見る現場と転職のリアル まとめ
この記事ではFASへの転職が「やめとけ」と言われる理由を見てきました。
FASへの転職は、豊富な専門知識が求められるだけでなく、厳しい仕事環境もあります。
しかし、それを補って余りあるのがそのキャリアアップの可能性と高い報酬です。FASはM&Aや事業再生などのスキルを身につける絶好の機会であり、それによって得られる報酬も極めて魅力的です。
また、自分自身のキャリアビジョンを明確に持つことが、FASでの成功を左右する重要な要素となります。
このような状況で転職エージェントの利用は、非常に有益となるでしょう。FAS専門のエージェントは、業界の最新情報や求人情報、また個別のキャリアアドバイスを提供してくれます。
FASへの転職は大きなチャレンジではありますが、その報酬とキャリアアップの可能性は、その労苦を十分に補って余りあるものです。
転職エージェントのサポートを受けながら、自分のキャリアパスをしっかりと描くことが、FASへの転職成功の鍵となります。
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いずれも担当者の方がFAS業界に詳しいため、スムーズな転職活動が可能です。
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