- BIG4 FASに転職しようか悩んでいる
- BIG4 FASの給与制度は?
- BIG4 FASの年収はどれぐらい?
こんにちは。
BIG4 FAS出身の公認会計士 くまの助です。
BIG4 FAS(デロイト、KPMG、PwC、EY)に転職を検討されている方、BIG4 FASの年収水準はご存知でしょうか。
この記事では、BIG4 FAS(KPMG、デロイト、PwC、EY)の年収を比較しており、各社の平均は878万円~1,278万円となっています。順位としては、KPMG FASの1,278万円が1位、ついでデロイト1,056万円、PwC998万円、EY878万円となっています。
BIG4 FAS 年収ランキング
1位 KPMG | 2位 デロイト | 3位 PwC | 4位 EY | |
---|---|---|---|---|
年収 | 1,278万円 | 1,056万円 | 998万円 | 878万円 |
回答者数 | 38人 | 125人 | 96人 | 245人 |
【関連記事】年収以外のBIG4 FASの比較記事はこちら:BIG4 FASをランキングで比較
この記事では、各BIG4 FASの年収データを年代別に分析していますので、あわせてご覧ください。
上記の通りBIG4 FASの平均年収は平均1,000万円超と高くなっていますので、転職に興味がある方は以下の記事も参考にしてください。FASへの転職難易度は決して低くはありませんが、しっかりと対策をすれば、転職は決して不可能ではありません。
【関連記事】:FASの転職難易度とFAS向け転職エージェントを徹底解説
【関連記事】
BIG4 FASの年収、FASへの転職に関する記事はこちら>>
※マイナビのプロモーションを含みます。
くまの助(Twitter)
・大学在学中に公認会計試験に合格。
・BIG4監査法人で監査業務に従事した後、BIG4 FASへ転職し、M&A業務に従事。
・独立開業後も、継続してM&A業務を行っている。
BIG4 FASを年収を比較
BIG4 FASの年収を比較していきますが、まずは、BIG4のFASからご説明していきます。
BIG4 FAS(KPMG、デロイト、PwC、EY)
BIG4 FASとは、BIG4会計事務所(KPMG、デロイト、PwC、EY)のグループ会社のうち、M&A等のFAS(ファイナンシャルアドバイザリーサービス)業務を行っている会社を言います。
具体的には、以下の会社がBIG4のFASとなります。
- KPMG FAS(KPMG ファイナンシャルアドバイザリーサービス)
- DTFA(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー)
- PwCアドバイザリー
- EYSC(EY ストラテジーアンドコンサルティング)
続いては、BIG4のFASの年収と職位体系について見ていきましょう。
BIG4 FASの年収と職位体系
BIG4のFASの年収の比較に入る前に、前提として、BIG4 FASの職位と年収体系を確認しましょう。
BIG4 FASの職位と年収
職位 | 経験年数 | 年収 |
---|---|---|
スタッフ | 3~4年程度 | 500~800万円 |
シニアスタッフ | 3~4年程度 | 900~1,200万円 |
マネージャー | 3~4年程度 | 1,200~1,800万円 |
シニアマネージャー | 3~4年程度 | 1,600~2,100万円 |
ディレクター/パートナー | – | 2,500万円~ |
概ね各職位3~4年で昇格し、シニアスタッフの中盤ぐらいから年収が1,000万円を超えるイメージです。
マネージャー以降は、会社業績と個人業績次第でボーナスが大きく変動する給与体系となっています。
また、私自身BIG4のFASに所属していましたので、自身の経験則(シニアマネージャーまで)や、求人データに基づくものです。
BIG4 FASの年収を比較
BIG4(KPMG、デロイト、PwC、EY)の年収の比較結果は以下の通りです。
下記データは、国内最大級の社員口コミ数を有する転職・就職のためのプラットフォームであるOpenWorkより、BIG4 FASの評価を集計したものです。
BIG4 FAS 年収ランキング
1位 KPMG | 2位 デロイト | 3位 PwC | 4位 EY | |
---|---|---|---|---|
年収 | 1,278万円 | 1,056万円 | 998万円 | 878万円 |
回答者数 | 38人 | 125人 | 96人 | 245人 |
年収水準は、KPMGが1位、ついでデロイト、PwC、EYの順位となっています。
KPMGの回答者数が33名と他社に比べると少ないため、役職や年齢が高い方の割合が多ければ、年収が高く出ている可能性があるため、下記で年齢別に分析を実施していますので、詳細はそちらをご覧ください。
KPMG FASの年収と給与制度
KPMG FASの年収と給与制度について、見ていきます。
まずは、年収の前提となる給与制度から見ていきましょう。
KPMG FASの給与制度
KPMGの給与制度として、年俸制を採用しています。
そして、給与体系は、年俸+業績連動賞与(年1回)となっています。
また、福利厚生制度は下表の通りです。
制度 | 制度の有無 |
---|---|
交通費 | 〇 |
社会保険 | 〇 |
カフェテリアプラン | 〇 |
財形貯蓄制度 | 〇 |
公認会計士企業年金基金 | 〇 |
KPMG FASの年収データ
KPMG FASの年代別の年収データを見ていきましょう。
年代別の年収データは以下の通りです。
コンサルティングファームは、年齢ではなく職位によって年収が決まるので、本来は職位別に比較することが望ましいのですが、職位別にデータを取ることが難しいので、以下のような比較としています。
KPMG FAS年代別年収データ
年齢 | 平均年収 | 年収レンジ |
---|---|---|
30歳 | 1,120万円 | 765~1,641万円 |
35歳 | 1,214万円 | 829~1,778万円 |
全体 | 1,278万円 | 765~1,778万円 |
上記の通りサンプル数が少ないため、30歳と35歳以外の年代のデータがありません。
ここに25歳の方のデータが入ってくれば、平均はもう少し下がると思いますので、その場合は1,278百万円まではいかないと思われます。
ただ、OPENWORKで口コミを見ていると、KPMGはボーナスの金額が他BIG4より多い印象を受けました。
M&A系の会社は、ボーナスが会社や個人の業績に大きく影響することが一般的なので、KPMGの好調な業績にひっぱられて、ボーナスが他BIG4より100万円~200万円大きくなっていると推測されます。
KPMGの年収と激務度に関する記事はこちら>>
デロイト FASの年収と給与制度
続いて、デロイト FASの年収と給与制度について、見ていきます。
デロイト FASの給与制度
デロイトもKPMGと同様に給与制度として、年俸制を採用しています。なお、最近スタッフとシニアスタッフについては、みなし残業時間を超過する残業時間については、残業代が支給されるように制度変更があったようです。
そして、給与体系は、年俸+業績連動賞与(年1回)となっています。
また、福利厚生制度は下表の通りです。
制度 | 制度の有無 |
---|---|
交通費 | 〇 |
社会保険 | 〇 |
カフェテリアプラン | 〇 |
財形貯蓄制度 | 〇 |
公認会計士企業年金基金 | 〇 |
保養施設利用補助 | 〇 |
参考:デロイト経験者採用ページ
デロイト FASの年収データ
デロイト FAS(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー)の年代別の年収データを見ていきましょう。
年代別の年収データは以下の通りです。
DTFA 年代別平均年収
平均年収 | 年収レンジ | |
---|---|---|
25歳 | 675万円 | 472~966万円 |
30歳 | 869万円 | 608~1,242万円 |
35歳 | 1,114万円 | 779~1,592万円 |
40歳 | 1,246万円 | 871~1,781万円 |
45歳 | 1,304万円 | 912~1,864万円 |
全体 | 1,056万円 | 472~1,864万円 |
年収1位のKPMGと比べると30歳、35歳では年収水準は、平均が200万円程度低くなっています。
OPENWORKで口コミを見ている限り、ベースとなる給与に差はほとんどないように見えましたので、差の要因はボーナスかと思います。
ボーナスの差100万円~200万円程度がそのまま年収の差になっていると考えられます。
デロイト FASの年収と激務度に関する記事はこちら>>
PwC FASの年収と給与制度
続いて、PwC FASの年収と給与制度について、見ていきます。
PwC FASの給与制度は以下の通りです。
PwC FASの給与制度
PwCは給与制度として、月給制を採用しています。
そして、給与体系は、月給+残業代+業績連動賞与(年1回)となっています。
また、福利厚生制度は下表の通りです。
制度 | 制度の有無 |
---|---|
交通費 | 〇 |
社会保険 | 〇 |
カフェテリアプラン | 〇 |
財形貯蓄制度 | 〇 |
公認会計士企業年金基金 | 〇 |
確定拠出年金(全額法人負担) | 〇 |
出典:PwC経験者採用ページ
PwC FASの年収データ
PwC FAS(PwCアドバイザリー)の年代別の年収データを見ていきましょう。
年代別の年収データは以下の通りです。
PwCアドバイザリー 年代別平均年収
平均年収 | 年収レンジ | |
---|---|---|
25歳 | 597万円 | 467~763万円 |
30歳 | 871万円 | 682~1,112万円 |
35歳 | 1,160万円 | 908~1,481万円 |
40歳 | 1,391万円 | 1,089~1,777万円 |
45歳 | 1,607万円 | 1,258~2,052万円 |
全体 | 998万円 | 467~2,052万円 |
PwCの年収データを見る限りは、2位のデロイトとあまり変わらないというか、むしろ年齢が高くなるとPwCの方が平均年収が高くなっています。
ただ、BIG4 FASの場合、職位があがると年収のレンジがかなり広がるので、どのような方がサンプルとして入っているか次第かと思います。
一方で、職位が若い方の年収が低めに出ており、その影響でデロイトと比較すると全体平均が低くなっているようです。
PwC FASの年収と激務度に関する記事はこちら>>
EY FAS(SC)の年収と給与制度
最後に、EY FASの年収と給与制度について、見ていきます。
EY FASの給与制度は以下の通りです。
EY FASの給与制度
EYは給与制度として、月額給与制+みなし残業制度を採用しています。
そして、給与体系は、給与+みなし残業手当(超過分の残業手当は別途支給)+インセンティブボーナス(年1回)となっています。
また、福利厚生制度は下表の通りです。
制度 | 制度の有無 |
---|---|
交通費 | 〇 |
社会保険 | 〇 |
財形貯蓄制度 | 〇 |
参考:EY経験者採用ページ
EY FASの年収データ
EY(EY ストラテジー・アンド・コンサルティング)の年代別の年収データを見ていきましょう。
EYが他のBIG4と異なるのは、EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社(EYTAS)とEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社(EYACC)が、2020年10月1日付で一つの法人に統合されている点です。
他のBIG4では、M&A系の会社とコンサル系の会社は別法人なので、この点が年収データにも影響していると考えられます。
年代別の年収データは以下の通りです。
EY SC年代別平均年収
平均年収 | 年収レンジ | |
---|---|---|
25歳 | 582万円 | 431~785万円 |
30歳 | 782万円 | 579~1,055万円 |
35歳 | 986万円 | 731~1,331万円 |
40歳 | 1,125万円 | 833~1,517万円 |
45歳 | 1,168万円 | 866~1,576万円 |
全体 | 878万円 | 431~1,576万円 |
EYの年収データでは、年代別で見ても他のBIG4と比べ、年収水準は低い傾向にあります。
ただ、平均年収が他の法人と比べて100万円近く下がっている理由としては、新卒が多いコンサルティング会社と統合したため、平均を取ると年収が低くなったと考えられます。
FASでも新卒採用が始まってはいますが、コンサルティングと比較すると圧倒的に中途の方が多いので、このような結果となっていると思われます。
BIG4 FASにおすすめの転職エージェント
転職には、情報収集が大事です。
効率的な情報収集のためにも転職エージェントには登録しておきましょう。
情報収集の他にも、職務経歴書の書き方や、面接のアドバイスもしてもらえます。
FASへの転職におすすめする転職エージェントは以下の通りですので、参考にしてください。
- マイナビ会計士
- ジャスネットキャリア
- ビズリーチ
マイナビ会計士
マイナビ会計士は、公認会計士専門の転職エージェントであり、業界専門のキャリアアドバイザーが転職をサポートしてくれます。
FASをはじめ、公認会計士向けの非公開求人を多数保有している点に特徴があります。
私も、マイナビ会計士を利用していましたが、担当の方がFAS業界にかなり詳しく、BIG4の動向や転職マーケットの状況を含めて、かなり色々な話をすることができました。
やはり、担当者の方が業界に詳しいことは重要です。
ジャスネットキャリア
ジャスネットキャリアは、会計・税務・財務を対象とした転職支援・求人サイトで、豊富な取引実績と非公開求人を保有しています。もちろんFASの求人もあります。
また、会計・税務・財務の求人に特化しているため、業界の傾向にも詳しく、職務経歴書・面接対策等のサポートをしてもらえます。
職務経歴書や面接対策へのサポートが手厚いため、こちらも初心者におすすめです。
【ジャスネットキャリア】ビズリーチ
ビズリーチは、CMでもおなじみですが、ハイクラスの転職を目指す人におすすめの転職エージェントです。
幅広いハイクラスな求人がヘッドハンターから届きます。もちろんFASも含まれています。
中には、FAS経験者のヘッドハンターもいますので、業界や会社の詳細な話を聞くことが可能です。
FAS出身の転職エージェントは、当然ですが、かなりFAS業界に詳しいので、スカウトを待って、話を聞いてみてください。
外からは分かりにくいFASの実態を惜しげもなく教えてもらえます。
BIG4 FASの年収水準を徹底比較 まとめ
この記事では、BIG4 FASの年収水準を比較してきました。
BIG4 FASの年収水準の比較結果は以下の通りです。
BIG4 FAS 年収ランキング
1位 KPMG | 2位 デロイト | 3位 PwC | 4位 EY | |
---|---|---|---|---|
年収 | 1,278万円 | 1,056万円 | 998万円 | 878万円 |
回答者数 | 38人 | 125人 | 96人 | 245人 |
KPMGのデータには、20代の方があまり含まれていないようなので、年収が上振れしている可能性はありそうです。
ただ、OPENWORKの口コミデータを見る限りは、KPMGの賞与金額は、他のBIG4より100万円~200万円程度多いので、順位自体は上記の通りかと思います。
この記事を読んでFASへの転職に興味を持たれた方は、公認会計士の方はマイナビ会計士+ビズリーチ、それ以外の方はビズリーチを利用して、転職エージェントからFAS業界の動向やFAS会社の情報を入手してみることをオススメします。
転職は、職務経歴書や面接対策の前の情報収集が非常に重要となります。自分一人では情報収集はなかなか難しいかと思いますので、転職エージェントを利用して情報収集してみてください。
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この記事を読んでBIG4 FASへの転職を検討される方は以下の記事も参考にしてください。
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