【DTFAの年収&難易度】ﾃﾞﾛｲﾄﾄｰﾏﾂﾌｧｲﾅﾝｼｬﾙｱﾄﾞﾊﾞｲｻﾞﾘｰを徹底調査

年収やスキルアップを目指して、FAS（ファイナンシャルアドバイザリーサービス）への転職を考えているものの、DTFAへの転職難易度は高いと躊躇する方も多いです。

私は、BIG4 監査法人からBIG4 FASへ転職して1年で年収1,000万円を超えることができました。

この記事では、DTFA（デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社）の年収、転職難易度について解説しています。

DTFAの平均年収は1,061万円と一般事業会社と比較してかなり高水準で、BIG4 FASの中でもKPMG FASの年収に次いで2番目の高水準となっています。

転職難易度は希望するサービスラインと過去の業務経験しだいですが、会社規模も年々拡大しており採用も積極的に行っています。

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DTFA（デロイト FAS）の年収を年齢・役職・求人ごとに紹介

DTFA（デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社）の年収は1,061万円で、他のBIG4 FASや一般事業会社と比べても高水準となっています。

DTFAの年収を年齢別に紹介

DTFAの平均年収は1,061万円と非常に高水準となっています。

DTFAを始め、BIG4では職位別に給料が決まり、年齢と年収の明確な紐づきがないことから、各年代での年収レンジはかなり広くなっています。

DTFA 年代別平均年収

	平均年収	年収レンジ
25歳	662万円	463～945万円
30歳	870万円	609～1,242万円
35歳	1,118万円	783～1,596万円
40歳	1,234万円	864～1,762万円
45歳	1,303万円	912～1,860万円
全体	1,061万円	463～1,860万円

DTFAの年収を役職別に紹介

DTFAの役職別の年収としては、シニアアナリストで1,000万円超、シニアヴァイスプレジデントで2,000万円超となる可能性があります。

DTFAの役職別年収データ

DTFAの年収を求人別に紹介

続いて、DTFAの年収を求人で確認していきます。DTFAの主な部門別の求人の年収を以下の通りです。

部門	職位	年収
トランザクションサービス	アナリスト～シニアヴァイスプレジデント	500～1,800万円
コーポレートファイナンス	アナリスト～シニアヴァイスプレジデント	500～1,800万円
事業再生	アナリスト～シニアヴァイスプレジデント	500～1,800万円
コンサル	アナリスト～シニアヴァイスプレジデント	500～1,800万円
名古屋、大阪、福岡	アナリスト～シニアヴァイスプレジデント	500～1,800万円

DTFAでは、どの部門もアナリストからシニアヴァイスプレジデントまで募集しており、年収水準は500～1,800万円となっています。

部門・職位を問わず、幅広い募集となっており、近年のM&A件数の増加・ニーズの拡大に伴い、規模の拡大を図っていることが推測できます。

また、DTFAの特徴として、名古屋、大阪、福岡等の地方の採用にも力を入れている点が挙げられます。

DTFA（デロイト FAS）の年収の内訳と賞与・評価制度

DTFAの年収の給与制度と年収水準について、紹介していきます。

DTFAの給与制度

デロイト FASの給与制度は、年俸制となっており、年俸の1ヶ月分が毎月支給されます。また、年に1回業績に応じた賞与が支給されます。

なお、最近人事制度が改定されており、シニアアナリスト以下の非管理職は、みなし残業時間（33時間）を超える残業については、残業代が支給されるようになっています。

DTFAの年収の内訳を紹介

DTFAの年収・月給と賞与の内訳は以下の通りです。

職位	サンプル人数	年収	月給（残業込）	賞与
アナリスト	9名	550～820万円	33～60万円	20～200万円
シニアアナリスト	8名	900～1,300万円	63～90万円	100～350万円
ヴァイスプレジデント	3名	1,300～1,400万円	70～83万円	300～400万円
シニアヴァイスプレジデント	3名	1,600～1,800万円	100万円	400～600万円
ディレクター	1名	3,500万円	180万円	1,340万円

上表はサンプルデータの一部を抽出したものですが、全体的に年収水準は高くなっており、シニアアナリストから年収1,000万円を超えてくることが分かります。

また、賞与は個人ごとに大きな差があり、会社や所属部門の業績、個人の業績・評価に応じて賞与の水準には大きな差があります。

DTFAの評価制度

DTFAでは、関与したプロジェクトごとに上席者による評価が行われ、その結果に基づいて、所属部門のパートナーによる評価会議が年に1回行われる仕組みとなっています。

この評価会議における個人業績をベースとして、会社や所属部門の業績に応じて賞与金額が決定する仕組みとなっています。

賞与の支給は基本的に年1回となっています（業績好調時や大型案件の受注時は、年1回の賞与以外に賞与が支給されることもあります）。

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DTFA（デロイト FAS）の年収を他のBIG4と比較

デロイト FASの年収をここまでで見てきましたが、続いては、他のBIG4の年収データを見ていきます。

BIG4 FASの年収データ

平均的なBIG4 FASの職位別の年収データは下記の通りです。

BIG4 FASの職位別年収データ

上記は、私のBIG4 FASでの勤務経験に基づき、BIG4 FASの平均的なレンジを示したものです。

次で、口コミベースでデロイト FASとBIG4の年収水準を比較してみます。

DTFAはBIG4 FASで年収2位

DTFA BIG4 年収比較

	1位 KPMG	2位 デロイト	3位 PwC	4位 EY
年収	1,281万円	1,061万円	1,006万円	916万円
回答者数	39人	128人	105人	257人

上表の通り、デロイト FASの年収を他のBIG4と比較したところ、BIG4 FASの中で2位となっています。

KPMG FASの年収水準がBIG4の中では頭1つ抜けている印象です。KPMG FASの口コミデータを見る限り、ボーナスがかなり多めに出ているようです。

とはいえ、DTFAも1,000万円超となっており、十分高水準となっています。

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DTFA（デロイトFAS）の年収が高い理由

DTFA（デロイトFAS）の年収が高い理由は、①業務の専門性が非常に高いことと、②受注件数や大型案件が多いこと、③激務であることがあげられます。

業務の専門性が非常に高い

DTFAの年収が高い理由の1つとしては、従業員の業務に対する専門性が非常に高いことが挙げられます。

DTFAの主たる事業内容は、M&Aアドバイザリー事業とクライシスマネジメント（不正調査等）となっており、いずれも専門性が高く、業務の難易度が非常に高いのが特徴です。

また、従業員には公認会計士、証券会社や金融機関、コンサルティング会社出身者が多く、財務面、ビジネス面から効果的なアドバイスを提供しています。

受注件数や大型が多い

DTFAが受注する案件は、大手企業や官公庁の大型案件の受注が多く、また、受注件数自体も多くなっております。

例えば、ファイナンシャルアドバイザリー業務を提供した規模・件数のランキングであるリーグテーブルでは、2022年にデロイトが件数で1位となっています（出典：2022年M&Aリーグテーブル）。

また、ニュースでも話題となりましたCovid-19の持続化給付金案件もDTFAが受託しており、大型の官公庁案件も多いのが特徴です。

激務であること

DTFAの業務の平均残業時間は58.7時間となっており、BIG4 FASの中でも残業時間が多くなっています。

下表はOpenWorkの口コミから集計したBIG4 FASの残業時間と有給消化率の比較表となっています。DTFAは、残業時間が多く、有給消化率も低くなっているのが分かります。

DTFA（デロイトFAS）の転職難易度

DTFAの転職難易度は、過去の実務経験しだい

DTFAの転職難易度は決して低くはありませんが、希望するサービスラインの実務経験者や公認会計士（USCPAを含む）、税理士等の資格保有者であれば、難易度はそこまで高くはありません（DTFAの応募資格を参照）。

下グラフの通りM&A件数は年々増加している傾向（出典：マールオンライン）にあり、取り扱い件数の増加、会社の規模拡大に合わせて積極採用を継続しているため、転職難易度は若干下がっている傾向にあります。

そのため、DTFAへ転職を希望される方は、今のうちに転職してしまうことをおすすめします。

DTFAの応募資格

下記にDTFAのサービスライン別の応募資格を記載していますので、参考にしてください（出典：DTFA キャリア採用）。

下表の通り、各サービスラインの中途採用の応募資格は、関連業務の実務経験者、もしくは公認会計士（USCPA含む）、税理士等の資格保有者となっています。

サービスライン	業務内容	応募資格
M&Aアドバイザリー	・M&A戦略策定 ・候補先企業の発掘 ・ストラクチャー策定支援 ・M&Aのプロジェクトマネジメント ・M&A交渉支援 ・DD実行支援 ・企業価値評価 ・M&Aの各種契約書の作成支援	・投資銀行、金融機関、M&Aブティック、PEファンド、コンサルティングファーム等でM&A業務の経験のある方 ・経営企画部門、財務部門でのM&A業務経験者 ・監査法人、税理士法人で業務経験のある方　等
M&Aトランザクション サービス	・財務DD ・会計ストラクチャー助言 ・カーブアウトFS作成支援 ・財務モデリング ・会計PMI	・左記業務の経験のある方 ・監査法人における監査実務経験者 ・事業会社における経理、会計実務、事業管理・投資・経営企画部門での実務経験者 ・FAS業務経験者 ・金融機関でのM&A、審査経験者等
バリュエーション& モデリング	・企業価値評価 ・無形資産の価値評価 ・有形資産の価値評価 ・モデリング業務 ・評価アドバイザリー ・エコノミクス（経済分析）	・金融機関出身者 ・事業会社でのM&A業務経験者 ・投融資・子会社管理の経験者 ・日本、諸外国の公認会計士 ・コンサルティング業務経験者
ストラテジー	Pre M&A ・M&A戦略策定支援、投資判断支援 ・フィージビリティスタディ、事業計画策定支援 On Deal ・ビジネス/コマーシャルDD ・オペレーショナルDD ・ITDD ・カーブアウト分析 ・ディール実行支援 Post Deal ・統合・分離支援 ・PMI、PMO支援 ・バリューアップ支援	・コンサルティング業務経験者 ・事業会社でのM&A実務経験者
事業再生系アドバイザリー	・事業再生アドバイザー ・バリューアップアドバイザー	・再生、M&A、ファイナンス、調査・審査業務の経験者 ・戦略コンサルティング会社経験者 ・財務・経理、経営企画・子会社管理、海外事業当確経験者 ・公認会計士、税理士、弁護士の資格を保有し、実務経験を有する方
フォレンジック （不正調査）	・不正調査（粉飾、贈収賄）	・公認会計士またはUSCPA保有者 ・コンサルティング業務経験者 ・データ関連業務経験3年以上の方

DTFAの会社概要と事業内容

DTFAへの転職について解説する前に、会社概要や事業内容について解説していきます。

DTFAの会社概要

DTFAの会社概要は以下の通りであり、特徴としては東京以外の拠点が複数存在することです。他のBIG4は、東京と大阪の拠点はあるものの、名古屋、福岡、広島等には拠点を置いていないため、その点が特徴となっています。

また、人員数も1,394名とBIG4 FASの中でも最も人員が多い会社となっています。

項目	内容
会社名	デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社 （DTFA）
設立年月	2001年6月
資本金	300百万円
代表者	福島　和宏
人員数	1,394名（2022年5月末時点）
本社所在地	東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング
拠点	・東京丸の内（新東京ビル） ・前橋 ・大阪 ・名古屋 ・広島 ・福岡
グループ会社	デロイト トーマツ人材機構株式会社 デロイト トーマツ TMAC株式会社 デロイト トーマツ テレワークセンター株式会社 デロイト トーマツ PRS株式会社 デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社 デロイト トーマツ ミック経済研究所 株式会社シー・アイ・エー UnsungHeroes株式会社

DTFAの事業内容とサービスライン

DTFAの事業内容とサービスラインは以下の通りでして、基本的にはどこかのサービスラインに所属することとなります。

DTFAの面接を受ける際には、自分がどのサービスラインの仕事をしたいのかをしっかりと整理して、業務内容を事前に調べておくようにしましょう。志望理由と業務内容への理解の程度は面接で必ず聞かれます。

M&A	・コーポレートファイナンシャルアドバイザリー ・M&Aトランザクション ・バリュエーション・モデリング ・エコノミクス ・ストラテジー ・知的財産アドバイザー
クライシスマネジメント	・フォレンジックアドバイザリー ・フォレンジックテクノロジー ・Financial Crime Risk Management ・ターンアラウンド&リストラクチャリング
イノベーション	・Digital/Analytics ・M&Aプラス（M&Aマッチングプラットフォーム） ・デロイト トーマツ アカデミー（人材育成事業） ・シナリオ・プランニング® ・ブランディングアドバイザリー
その他	・インフラ、公共セクターアドバイザリー ・不動産アドバイザリー

また、上記のサービスラインとは別にインダストリーに分かれており、DTFAに入社するとインダストリーとサービスラインによって部門が分かれます。具体的には下記の通りとなっています。

DTFAの業務解説

上図はM&Aの一連のプロセスを示した図となります。M&Aと言っても、プロセスが分かれており、各専門家がそれぞれの領域を担当することになります。

M&Aの各プロセスの業務内容は以下の通りです。

上記の業務の詳細を知りたい方は、以下の記事も確認してみてください

なお、上記のM&AプロセスとDTFAの各サービスラインの担当領域は以下の通りとなっています。

M&A業務内容	担当サービスライン
ファイナンシャルアドバイザリー	CFA（コーポレートファイナンシャルアドバイザー）
財務デューデリジェンス	M&Aトランザクション
事業デューデリジェンス	ストラテジー
財務モデリング・バリュエーション	バリュエーション・モデリング
PMI	ストラテジー

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【DTFAの年収&難易度】ﾃﾞﾛｲﾄﾄｰﾏﾂﾌｧｲﾅﾝｼｬﾙｱﾄﾞﾊﾞｲｻﾞﾘｰを徹底調査査　まとめ

DTFAの年収と転職難易度をこの記事では紹介してきました。

DTFAの平均年収は1,061万円と他のBIG4や一般事業会社と比べても高くなっています。

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